湯ノ沢鉱山(ゆのさわこうざん)
青森県(あおもりけん)平川市(ひらかわし)碇ヶ関(いかりがせき)
産状
後期 鮮新世 (350万年前, 3.5Ma)の尾開山凝灰岩層の溶結凝灰岩中に見られる中温熱水鉱床。 尾開山凝灰岩層は湯ノ沢カルデラの噴出物で、陸成の流紋岩溶岩と溶結凝灰岩および海成の軽石凝灰岩からなる。 湯ノ沢カルデラの内側には、前期 更新世 (230万年前, 2.3 Ma)の碇ヶ関カルデラがある。 鉱床は、湯ノ沢カルデラまたは碇ヶ関カルデラの活動によって形成された。 津軽鉱の原産地。
尾開山凝灰岩層の流紋岩質溶結凝灰岩中の中温熱水鉱脈の露頭。 黒色の脈が熱水鉱脈で、ヨルダン鉱などの鉛の硫化物からなる。 周囲の灰白色の母岩は、流紋岩質の溶結凝灰岩で、鉱脈の周囲は黄色に変質している。 鉱脈は水平面にほぼ平行で、長さは5m程度のものが1本観察された。
産出鉱物
鉱物組み合わせ
- ヨルダン鉱 - 重晶石 - 津軽鉱 - グラトン鉱
- ヨルダン鉱 - ウルツ鉱
沿革
- 1600年代: 津軽藩が銀を採掘。
- 明治時代中ごろ: 小真木鉱山の支山として採掘。
- 重晶石を採掘。
産地
- 亀山盛鉱山 (銅-鉛-亜鉛)
- 三川鉱山 (銅-鉛-亜鉛, 菱鉄鉱)
- 高見鉱山 (銅-鉛-亜鉛)
- 赤城根鉱山 (銅-鉛-亜鉛)
- 湯ノ沢鉱山 (鉛-亜鉛)
- 奥戸鉱山 (鉛-亜鉛)
- 荒川鉱山 (銅-亜鉛)
- 尾去沢鉱山 (銅-亜鉛)
- 佐山鉱山 (銅-亜鉛)
- 鷲之巣鉱山 (銅-亜鉛)
- 野洲鉱山 (銅)
- 高根山鉱山 (銅-亜鉛-マンガン)
- 河津鉱山 (亜鉛-金-テルル-マンガン)
- 万珠鉱山 (亜鉛)
- 寝姿山 (二酸化マンガン)
- 龍島鉱山 (炭酸マンガン)