ゼノサーマル鉱床
生成に必要な地質環境
産状
火山性島弧などに見られる酸性 (流紋岩)から中性 (デイサイト, 安山岩)のマグマ活動によるカルデラ複合岩体などの火山起源の 100-250度の熱水により生成した低温熱水鉱床、200-300度の熱水により生成した中温熱水鉱床と、300-500度の熱水により生成した高温熱水鉱床が同じ鉱床内に重複している複合鉱床。 通常は初期に高温熱水鉱床が形成され、熱源の冷却にともなって順次、中温熱水鉱床と低温熱水鉱床が形成される。 中温熱水鉱床と低温熱水鉱床の形成時に、高温熱水鉱床の鉱物と中温および低温熱水が反応することにより、 錫の硫塩鉱物などの特殊な鉱物が形成される場合がある。 地温勾配の大きい環境、例えば浅所に高温の熱源がある環境で形成されると考えられる。
このサイトに記載のあるゼノサーマル鉱床の分布。 赤リングはカルデラ複合岩体の分布で、黄線は火山フロントの分布。
鉱物組み合わせ (特徴的な鉱物)
褐錫鉱, フランケ鉱, 生野鉱, モースン鉱