デイサイト
化学過程(液相成長) - 地中閉鎖系(メルト沈澱)
別名
石英安山岩
定義
斑晶と石基からなる斑状組織を持つ火成岩で、SiO2 > 66 wt%の化学組成を持ち、長石のうち斜長石が65-100 vol%のもの。 下にまとめた他の特性は一般的なもので、鉱物組み合わせから岩種を予想することはできるが厳密には決まらない。
鉱物組成
苦鉄質鉱物 < 30 vol% (珪長質)、珪長質鉱物のうち石英が20-60 vol%、長石のうち斜長石が65-100 vol%。
化学組成
SiO2 > 66 wt% (酸性)。
組織
斑晶と石基からなる斑状組織。
生成に必要な地質環境
産状
地表に噴出したマグマにより形成された珪長質(酸性)の火山岩であるデイサイトに含まれる造岩鉱物。 デイサイトは、島弧の沈み込み帯のソレアイト系列(ピジョン輝石系列)とカルクアルカリ系列(ハイパーシン系列)のマグマ活動に伴う。 ほとんどのデイサイトはカルクアルカリ系列に属する。 ソレアイト系列(ピジョン輝石系列)ではマグマの分化に従いSiO2が増加せずにFeOが増加し、 カルクアルカリ系列(ハイパーシン系列)ではSiO2が増加しFeOが増加せず、それぞれ鉱物組み合わせが異なる。
このサイトに記載のある斑晶鉱物を伴うデイサイトの分布。 黄線は火山フロント。
鉱物組み合わせ (斑晶)
石英 (高温型), 斜長石 (曹長石-灰曹長石), 黒雲母, 鉄普通角閃石, 磁鉄鉱, (かんらん石 (鉄かんらん石), 柘榴石)
鉱物組み合わせ (石基)
ガラス, 石英, 斜長石 (曹長石-灰曹長石), カリ長石