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石炭

生物過程

生成に必要な地質環境

新第三紀と第四紀の堆積物, 古第三紀以前の堆積物

産状

セルロースやリグリンなど脂肪族炭化水素を主体とする植物が地層中に埋没することで続成作用を受け、 酸素や水素が減少して芳香族炭化水素を主体とする植物化石に変化して炭素含有量が増加したもの。 石炭化度の低いものから、亜瀝青炭、瀝青炭、無煙炭に分類されている。 これらは、褐炭より石炭化度が高く、芳香族炭化水素の含有量が多い。 褐炭が脱炭酸反応を受けて瀝青炭になり、瀝青炭が脱メタン反応を受けて芳香族炭化水素が主体の無煙炭になる。 無煙炭の炭素含有量は90%以上。 一般に褐炭は新第三紀、瀝青炭は中生代、無煙炭は古生代の地層に見られる。 日本では例外的に瀝青炭は新成紀、無煙炭は中生代と古生代の地層で主体となっているが、これは火山島弧での高い地温勾配が影響していると考えられている。 JIS規格では、亜瀝青炭は発熱量7300-8100 kcall/kgで燃料比(固体炭素/揮発分)1.5未満の石炭、 瀝青炭は発熱量8300 kcall/kg以上で燃料比(固体炭素/揮発分)4.0未満の石炭、 無煙炭は発熱量8400 kcall/kgで燃料比(固体炭素/揮発分)4.0以上の石炭と定義されている。 ビトリナイト反射率は、亜瀝青炭で0.4-0.6%、瀝青炭で0.6-1.6%、無煙炭で1.6%以上。

石炭

このサイトに記載のある石炭の分布。 黄色は、古第三紀, 新第三紀および第四紀堆積物。

鉱物組み合わせ

亜瀝青炭, 瀝青炭, 無煙炭, 黄鉄鉱, 菱鉄鉱

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