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斑糲岩 (はんれい岩)

化学過程(液相成長) - 地中閉鎖系(メルト沈澱)

定義

等粒状組織を持つ火成岩で、珪長質鉱物のうち石英が0-5 vol%、長石のうち斜長石が90-100 vol%で、斜長石がAn > 50%のもの。 下にまとめた他の特性は一般的なもので、苦鉄質鉱物の鉱物組み合わせから岩種を予想することはできるが厳密には決まらない。

鉱物組成

苦鉄質鉱物 = 60-70 vol% (苦鉄質)、珪長質鉱物のうち石英が0-5 vol%、長石のうち斜長石が90-100 vol%、斜長石がAn > 50%。

化学組成

SiO2 = 45-52 wt% (塩基性)。

組織

等粒状組織で、粒子サイズが数mm以上。

生成に必要な地質環境

深成岩, 付加体

産状

地中でマグマが固結した苦鉄質(塩基性)の深成岩であるはんれい岩に含まれる造岩鉱物。 はんれい岩はMタイプ花崗岩に相当し、ほぼすべてが磁鉄鉱系列に属する。 島弧の玄武岩質マグマの結晶分化による集積岩としてみられる。また、中央海嶺玄武岩 (MORB)のマグマの結晶分化により生成したものは海洋プレートを構成し、 付加体中の海洋プレートの断片として見られる。 日本のMタイプ花崗岩は、丹沢岩体と甲府岩体の一部。

鉱物組み合わせ

単斜輝石 (普通輝石), 斜長石 (灰長石), 苦土普通角閃石, 斜方輝石 (紫蘇輝石), 苦土かんらん石

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