登別大湯沼(のぼりべつ おおゆぬま)
北海道(ほっかいどう)胆振支庁(いぶりしちょう)登別市(のぼりべつし)登別温泉町(のぼりべつおんせんちょう)
湖岸は立入禁止
別名
登別鉱山(のぼりべつこうざん)
産状
後期 更新世 (8万年前, 80 ka)より活動を開始したクッタラ火山群(Kuttara Volcanic Group)のうち、 後期 更新世 (4万年前, 40 ka)以降の登別ステージに形成された大湯沼爆裂火口に形成された大湯沼火口湖の湖底にある溶融硫黄鉱床。 大湯沼火口湖は、前期 完新世 (1万年前, 10 ka)に形成されて現在も活動中のデイサイトの日和山溶岩ドームの隣にある。 この爆裂火口付近からの最新の水蒸気爆発は、200年前。
大湯沼爆裂火口に形成された火口湖である大湯沼。 溶けた硫黄が火口湖の湖底に噴出し、貯まっている。その硫黄の層を火山ガスの気泡が通過する際に、 溶けた硫黄をまとって水中に入り、水によって冷却された硫黄が中空の球状となって、湖面に浮く。 ここの硫黄は、黄鉄鉱など硫化物の微粒を多く含み、黒くみえる。 写真の黒く見える湖岸は、球状硫黄のかけらが堆積したもの。火山ガスの噴き出し口がいくつかみえている。 奥の湖岸に茶色く見えているように、この湖の付近には灰白色のデイサイトから流紋岩がみられる。