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田野(たの)

山梨県(やまなしけん)甲州市(こうしゅうし)大和町(やまとちょう)田野(たの)

産状

化学風化による加水鉱物

後期 中新世 (1000万年前, 10 Ma)の徳和花崗岩の藤野木岩体の黒雲母花崗岩が風化帯。 徳和花崗岩の中心部はI型(磁鉄鉱系列)だが、この藤野木岩体のように泥質岩に接している部分ではS型(チタン鉄鉱系列)になっている。 これは泥質岩によってマグマが還元されたためと考えられている。 この産地付近の頁岩は、四万十付加コンプレックスの相模湖層群の中期 始新世 (4500万年前, 45 Ma)の真木ユニットのもの。 堆積年代は放散虫化石、花崗岩の年代は黒雲母と全岩のK-Ar放射年代による。

田野

強く風化を受けた藤野木岩体の花崗岩の露頭。 風化により、花崗岩中の黒雲母のKがH2Oに置換され、バーミキュライト(ひる石)となっている。 この地域には花崗岩の露頭はたくさんあるが、黒雲母がバーミキュライト化しているのは、 南向きのいかにも日当たりのよさそうな崖だけで、北向きの露頭はどんなに風化していても バーミキュライトは認められなかった。 温度変化が大きいことが重要なのか?

産出鉱物

鉱物組み合わせ

  • 花崗岩(母岩) - バーミキュライト
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