地獄沼
青森県(あおもりけん)青森市(あおもりし)荒川(あらかわ)
産状
前期 更新世 (100万年前, 1.0 Ma)より活動を開始した八甲田カルデラのうち、 中期 更新世 (40万年前, 0.4 Ma)以降活動している北八甲田火山群の地獄沼爆裂火口周辺の火山ガス によって生成堆積した硫黄。 地獄沼爆裂火口は、680年前頃と350年前頃に2回の合計3回の水蒸気爆発が確認されている。 噴出年代は、炭素14の放射年代による。

340年前に地獄沼爆裂火口から噴出した凝灰角礫岩の露頭。 灰白色で多孔質の母岩は凝灰角礫岩で、火山ガスにより変質を受けている。 やや黄色かかった部分は火山ガスから生成した土状の硫黄。 硫黄は、火山ガス中の硫化水素と空気中の酸素が反応してできると考えられている。
2H2S + 3O2 → 2H2O + 2SO2
SO2 + 2H2S → 3S + 2H2O