方解石 Calcite
和賀仙人鉱山
岩手県北上市和賀町仙人
生石灰の原料、シアン化ナトリウムの原料
幅20mm。灰鉄輝石を主体とするスカルンの空隙にみられる方解石。
白色から透明の粒状結晶が方解石。
中心の白色不透明な部分が核で、そこから両側に透明な犬牙状結晶が成長している。
灰白色のベースは、緑閃石に変質した灰鉄輝石。
S型(チタン鉄鉱系列)の花崗閃緑岩の接触変成によるスカルンと複合したデイサイト岩脈による酸化的な熱水変質帯の空隙より。
中新世中頃(1500万年前, 15 Ma)の生成。
この産地の方解石は、1900年(明治33年)に初めて記載された。
別産地の例
- 秩父鉱山 (熱水スカルン, 犬牙状)
- 洞戸鉱山 (熱水スカルン, 粒状)
- 中竜鉱山 (熱水スカルン, へき開)
- 和賀仙人鉱山 (熱水交代スカルン, 犬牙状)
- 銚子 (安山岩, 粒状)
- 小泊 (熱水, 犬牙状)
- 菖蒲沢 (熱水, 犬牙状)
- 二子山 (石灰岩, 菱面体)
- 高麗 (石灰質砂岩, 羽状双晶)
- コッツウォルズ (魚卵状石灰岩, 粒状)
- 岩欠 (PrP相, 犬牙状)
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