水晶 Quartz

長さ30mm。水晶の結晶の集合。 透明な六角柱状結晶が水晶。 水晶の中に見られる暗褐色の針状結晶は、苦土電気石。 水晶の根本に見られる銀白色鱗片状の結晶は、白雲母。

I型(磁鉄鉱系列)の花崗岩による曹長石緑簾石ホルンフェルス相の接触変成を受けた付加コンプレックスの頁岩であるホルンフェルス中のアルプス式脈の空隙より。 中新世後期(1000万年前, 10 Ma)の生成。

古代より知られ、石器として用いられていた。この産地の水晶は、1897年(明治30年)に初めて記載された。

長さ10mm。山入り水晶、またはファントム水晶。 水晶の結晶の内部に、成長過程の錐面が見える。

上の結晶の長さ20mm。両錐状の水晶。 上下の結晶共に、右側の先端が最初に成長した水晶の端面で、左側の端面は後から破断した根元を覆うように成長したもの。 後から成長した部分は、より白濁している。 上の結晶の中に見られる暗褐色の針状結晶は、苦土電気石。 下の結晶の中に見られる緑色の球状集合は、おそらく緑泥石。