蛇骨川(じゃこつがわ)
神奈川県(かながわけん)足柄下郡(あしがらしもぐん)箱根町(はこねまち)底倉(そこくら)
別名
底倉温泉(そこくらおんせん)
産状
箱根火山の後期中央火口丘の火山活動による中性のナトリウム-塩化物の温泉水からの沈殿物。 温泉は蛇骨湧泉群の1つで、箱根火山の後期中央火口丘の活動初期に生成した後期 更新世 (5万年前, 50 ka)の神山岩屑流堆積物から湧出している。 神山岩屑流堆積物は後期中央火口丘である神山付近から流れたもので、後期中央火口丘の構成物質からなる。 神山岩屑流堆積物は中期 中新世 (1300万年前, 13 Ma)の湯ヶ島層群と前期 鮮新世の(4 Ma)の早川凝灰角礫岩類を不整合に覆う。 堆積年代は、微化石による。

中性のナトリウム-塩化物の温泉水から沈澱している珪華。温泉水の流れの周囲の礫の表面に白く見えるのが、珪華。 温泉水が地表に流出して温度が下がることで、溶けていた珪酸成分が析出している。 葉などにも付着していて、印象化石が生成中であることがわかる。 温泉水の流れている周囲の円礫は、神山岩屑流堆積物の礫。
産出鉱物
- 珪華
沿革
- 1590年(天正18年): 豊臣秀吉が小田原城の北条氏を攻める際、将兵の慰安に用いた。
- 1600年以降(江戸時代以降): 温泉として盛んに利用されている。