灰鉄輝石 Hedenbergite
埼玉県秩父市大滝
幅100mm。大理石を切る灰鉄輝石の脈。 脈の中心の暗緑色細粒の部分は灰鉄輝石と灰鉄柘榴石の集合。 その外側の暗緑色の柱状結晶は灰鉄輝石。柱状結晶は、脈に垂直。 その外側の淡褐色不透明でへき開のはっきりした部分はクトナホラ石。 クトナホラ石中の黒色粒状の結晶は、珪灰鉄鉱。 右端と左端の白色粒状のへき開のはっきりした結晶は、母岩の方解石。
I型(磁鉄鉱系列)の石英閃緑岩の接触変成によるスカルンと複合した中低温熱水鉱床の灰鉄輝石脈より。 中新世後期(600万年前, 6 Ma)の生成。
この産地の灰鉄輝石は、1903年(明治36年)に初めて記載された。
幅10mm。曹長石に伴う灰鉄輝石。 暗緑色の板状結晶は灰鉄輝石。 白色不透明な結晶は曹長石。 I型(磁鉄鉱系列)の石英閃緑岩の晶洞より。