亜灰長石 Bytownite
長野県長野市松代町豊栄
正式名
灰長石の変種の亜灰長石
結晶の大きさ:10mm。亜灰長石の分離結晶。一部の亜灰長石は、内部が赤い。 別産地では、赤色は細粒の銅が発色原因とされている。準宝石のサンストーン(日長石)といえなくもない。
銅を発色原因とする灰長石の生成過程は、つぎのように説明されている。高温で成長した灰長石には次のように銅や亜鉛などの金属が含まれることがある。
(1-x)CaAl2Si2O8 + xH3(Cu,Zn)Si3O8, x << 1
温度が低下することで、CuやZnを含む端成分が不安定となって離溶し、銅や亜鉛が離溶ラメラとして生成する。
4H3(Cu,Zn)Si3O8 = 4(Cu,Zn) + 3(SiO2)4 + 6H2O + O2
風化した玄武岩質凝灰岩より。 中新世前期(16万年前, 16 Ma)の生成。
この産地の亜灰長石は、1994年(平成6年)に初めて記載された。