七沢(ななさわ)
神奈川県(かながわけん)厚木市(あつぎし)七沢(ななさわ)
産状
丹沢層群の後期 中新世 (1000万年前, 10 Ma)の煤ヶ谷亜層群の玄武岩-安山岩-デイサイト質の溶岩や 凝灰角礫岩が、後期 中新世から鮮新世 (1000万年-500万年前, 10-5 Ma)の石英閃緑岩により沸石相の変成をうけたもの。 丹沢層群は、付加した伊豆島弧地殻と考えられている。 熱源の石英閃緑岩までの距離は約10km。堆積年代は微化石、石英閃緑岩の年代は放射年代による。
煤ヶ谷亜層群の凝灰質角礫岩の露頭。 安山岩の礫を含む凝灰角礫岩が沸石相の接触変成を受け、特に安山岩の石基がセラドン石に変化している。 露頭の青緑色の部分が塊状のセラドン石で、もとは安山岩の礫。安山岩中の斜長石はそのまま残存している場合がある。 周囲の暗灰色の部分は凝灰岩の細粒の部分。 このセラドン石は、古代には貴石として扱われ、首飾りなどの装飾品として利用されたらしく、この地域の副葬品として発見されることがある。
産出鉱物
- セラドン石
鉱物組み合わせ
- セラドン石 - 斜長石(残存粒子)